iPad mini 仕事術 やってイイことダメなこと 池田 冬彦 中筋 義人 朝倉尚 久我 吉史 技術評論社 2013-02-22 by G-Tool。s |
3月1日、仕事用にiPad miniのセルラーモデル(au)を購入しました。あったらいいなとおもっていたガジェットですが、その機能と使いやすさは想像以上でした。まだ使いはじめてから1ヶ月に満たないのですが、手放せないツールになりつつあります。電車のなかでWebサイトを眺めたり、テザリングしてMacBook AirのWi-Fiルーターとして使ったり、TuneIn Radioというアプリでラジオを聴いていたりしています。
仕事で使うiPad miniの本をいろいろ探したのですが、これはという本がない。そんなとき仕事の打ち合わせの帰りに書店でこの本に出会いました。むぅ、この本はちょっといいかも、とおもいつつ、一度はスルー。やっぱり欲しくなって後日、買い求めました。
この本の何に惹かれたかというと、たまたま立ち読みしたときに、名刺管理はiPad miniで写真に撮る、というTipsを読んだことです。ああ、そうかカメラにはそういう使い方もあったんだ、と目からウロコでした。本を購入したあとで「CamScanner HD」 という無料アプリのことも知り、このアプリは徹底的に活用しています。
「CamScanner HD」 は、とにかくすごい。カメラで撮影した名刺を自動的に切り出して、OCRをかけることもできる。と、ぼくはびっくりしているのですが、こういうことはタブレットユーザーには常識だったのでしょうか。Android版もあるので、スマートフォンでこのアプリを活用して名刺管理しているビジネスマンもいるはず。そんなビジネスで活用したい定番アプリが小気味よく紹介されています。
書籍の作り方として特筆したい工夫は3点あり、アプリから紹介ではなくて「やりたいこと」からの逆引きになっていること、見開き完結のモジュール化が徹底されていること、そしてタイトルで明示されていますが、「やってイイこと」だけではなく「ダメなこと」も書かれていることです。
iPad miniの全能感を謳う本もあるかもしれないけれど、ノートパソコンの代替として何にでも活用できるかというとそうではない。iPad miniには向いていないタスクもある。ただ活用を煽るのではなく、やっちゃいけないことを書いている編集姿勢は誠実であり、賢いとおもいました。
税込みで1,500円程度というリーズナブルな価格で、さらにでっかいムックの体裁ではなくiPad miniよりひとまわり大きい程度のA5判サイズというのもうれしい配慮です。画面がくるくる回転することを止めるロック機能などは基本中の基本なのだけれど、この本で読んで、あ、そうかとあらためて確認しました。そんなビギナーの疑問に答えるさりげない使い方も網羅されています。
この本で紹介されていることで、ぼくがこれからやりたいとおもっていることは、iTunes Uで慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスの講義を視聴すること(ちょっとダウンロードしてみたけれどすごい。大学の授業がそのまま視聴できる)と、iPad miniを使ってデスクトップPCをリモートで処理することでしょうか。結構、高度な活用術まで紹介されている本だとおもいます。