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正直なところスピーカーごときを変えたところで何が変わるのかとおもっていたのですが、びっくりしました。リスニング環境が変わると風景が変わる。部屋の空気の質感が変化したようにさえおもえます。CREATIVE T12、買ってよかった。

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最近、iPad mini の TuneIn Radio というインターネットラジオのアプリを使ってネットラジオを聴くことが増え、とはいえiPad miniのスピーカーはお世辞にもいいものとはいえないので(むしろKindle HD のほうがスピーカーは優れているとおもいます)、デスクトップのスピーカーが欲しいな、とおもったことが発端でした。

とりあえずAmazonのレビューを参考にして検討しました。どうやらCREATIVEという会社の製品が絶賛されている。しかし、周辺機器関連に疎いぼくはCREATIVEのことを知りませんでした。以前には、BOSEのCompanion5 が欲しいなとおもっていた時期があり、しかし5万円ほどの出費が自由にならずに保留にしていました。CREATIVEの製品に注目したのは、まず価格帯。5000円ほどで手に入ることに魅力を感じました。さらにBluetoothでワイヤレス接続できることです。


B004184YKYCreative T12 Wireless デスクトップ ステレオワイヤレス スピーカーシステム Bluetooth SP-T12W
クリエイティブ・メディア 2010-09-16

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さくっとAmazonで買っちゃおうかなとおもいつつ、やはり一度試聴したほうがいいでしょ、ということで家電量販店で試聴。いま家電量販店では、iPadなどを持っていけばその場でBluetoothでペアリングしてスピーカーの試聴ができるんですね。そうやっていくつものスピーカーを試聴したところ、確かに騒がしい店頭においてもCREATIVE T12は、お!とおもった。BOSEやJBLも試聴してみたのだけれど、安いにもかかわらずCREATIVE T12のほうがいい音がする。というわけで、試聴だけしておいて家電量販店さんには大変申し訳ないのですが、帰宅してAmazonで注文しました。

注文して1週間もたたないうちにCREATIVE T12が届きました。箱から出してみると案外いい感じ。光沢のあるフロントと銀のスピーカーコーンのデザインは、ちょっとした高級感さえ感じさせます。値段相当のちゃちなデザインだったらがっかりだな、とおもったのですが、そんなことはなく、まずデザインに満足しました。

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左右のスピーカーをケーブルでつないで(この部分もワイヤレスならいいのに)、電源ケーブルをコンセントへ。ボリュームのノブを右に回すと電源が入り、青いランプが点灯します。ランプの隣りにあるBluetoothのボタンを長押ししてiPad miniとペアリング。1度認識されずに焦ったのですが、やり直すとiPadとワイヤレスでつながりました。

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インターネットラジオを立ち上げると、いきなり飛び出してきた音に圧倒されました。低音がすごい。ずんずん響いてくる。しかし高音も歯切れが良く、いわゆるどんしゃりな感じでしょうか。おお、気持ちがいいぞ、と感動しました。80年代の洋楽では、ドラムのキックの音やベースのグルーヴがよく響く。机の上に置いてあるのだけれど、机にもずんずん響く感じです。

ロックやポップスだけでなく、ジャズもいい感じ。ウッドベースのアタック音であるとか、フレットノイズも明瞭に聴こえてきて臨場感がある。ギターもいいです。定位も優れているようで、ステレオの立体感がある。

いままで聴いていたCDをパソコンに取り込み、ぼくのパソコンにはBluetoothがないのでiTunes経由でiPad miniと共有して聴いてみたのですが、以前使っていたKENWOODのミニコンポでは聴こえなかった音が聴こえてきて新鮮。何度も聴いたアルバムが新しいアルバムのようにおもえました。いままでいったい何を聴いていたんだ、という気持ちにもなりました。

パソコンの前、左右のスピーカーの間にiPad miniを置いて、インターネットラジオやPCに取り込んだCDを聴いているのですが、なんとなくiPad miniとパソコンが一体化している印象です。アルバムのアートワークなども表示されるのでいい感じ。

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あなどっていました。スピーカーを変えるだけで、音楽は一変するんですね。もっと高級のスピーカーやオーディオシステムに変更したらもっと音楽は変わるのでしょうか。とはいえ、いまのところぼくはCREATIVE T12の音に大満足しています。そして生活から音楽が切り離せない状態になっています。
Raven
SOARING
Raven
曲名リスト
1. where's the light
2. with green
3. vega
4. darksea
5. circus
6. 雨の日
7. Raven
8. cage
9. west
10. e.g.
11. wind

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SOARINGとは「soaring[sɔ́ːriŋ]【形容詞】舞い上がる、雲にそびえる 【名刺】帆翔、ソアリング、飛翔、屹立」とのこと。なるほど、それで翼がアルバムのデザインのモチーフになっているのですね。BirdWingというハンドルでブログを書いているぼくは、とても親しみを覚えました。公式サイトの http://birdwindsky.jp/ というURLも素敵です。

新宿タワーレコードのインストアライブに行ったあとに購入したファーストアルバム「Raven」。ユニットの名前の由来などをあらためて知り、ますますおふたりの音楽が気に入りました。セカンドアルバム「Kijyaku」から聴き始めたのだけれど、セカンドはポップス的に突き抜けた感じがあるのですが、ファーストはエレクトロニカやフォークトロニカの「通好み」の音作りではないかとおもいました。「某大型CD店では1店舗だけで数百枚を超えるセールスを記録するなどスマッシュヒットとなったデビューアルバム」とototoyで書かれているのもわかる気がします。

セカンドと比較するとかなりアコギがフィーチャされていて、全面的にアルペジオやカッティングが聴こえる。その音色のきらめきは、どこかEpic45 あたりに通じるキラキラ感があります。また、4曲目のイントロ部分のシンセパッドのひろがり具合などはウルリッヒ・シュナウスを彷彿とさせていいですね。と、自分の好きなエレクトロニカのアーティストに引きつけてしまうのもどうかとおもうけれど、洋楽インディーズの雰囲気があるところがとてもいい。

汚し系の音から入って、中近東系というかアジア系のヴォーカルに展開する5曲目「circus」はChilさんの力量発揮という楽曲で、これもまた「通ごのみ」というか、エレクトロニカを聴き込んだひとに評価される曲ではないかとおもいます。あるいは海外で評価されそう。楽曲の引き出しが多いなあ、と感じました。

しかしですね、あえていいたい。技巧ではないのだな、SOARINGのよさは。

正直に書いてしまうと、ぼくはもう何十回と「Raven」を聴いているのだけれど、何度聴いても6曲目の「雨の日」で泣いてしまう。これは比喩でも何でもなく、ほんとうに泣いている(実はいまも聴きながら涙が零れているわけで)。この曲は英語のタイトルが付けられたアルバムのなかでは唯一、日本語のタイトルが付いている曲です。インストアライブでも、セカンドからの曲が多かったのですが、この曲だけはチョイス&演奏されていました。

なんてひそやかや曲だろう、「雨の日」は、とおもいます。ささやき系の歌声だから聞き逃しがちなのだけれど、この曲はChilさんの歌詞がすばらしい。たとえばこんな部分。

かすり硝子を指でなぞる
すっととけるように走る 透明な滴

窓の外はいつもより彩られて まぶしいほどに

次の部分の描写も目にはっきりと浮かぶようです。

香ばしい湯気がそっと薫る
穏やかなときへ誘う褐色

ひとつひとつ その息を
凜と吐き出す 競うことなく

季節は冬なのだとおもいますが、雨の日、結露で曇った窓を指でなぞりながら、コーヒーを入れて湯気にほっと和むひとときのしあわせが楽曲のなかから立ち上ってくる。雨を「憂い」ではなく「天からの恵み」と捉える前向きさ。「つかの間の 安息を もたらしてくれるもの」。

ぼくはかなしい歌ではなく、ひそやかな明るさを歌った曲に泣けてしまう。あ、もうひとつ泣ける箇所が「Raven」にはありました。こちらは歌詞ではなくアレンジの空気感に泣けてしまうのだけれど、8曲目「cage」で3分19秒あたりの展開部分。リバースされたギターに鉄琴の調べが乗ってくるところなのですが、ここが泣ける。鍵和田さんのセンスを感じます。

あらためて考えると、SOARINGの楽曲で気に入っているのは、前向きさ、というか、ひたむきさのような部分だとおもう。セカンドで気に入っている「NIGHT PARADE」にもいえるのですが、ずんずん前進していく歌詞であって、それがChilさんの癒やし系の歌声に乗せて歌われると心地よい。

4月29日の渋谷HOMEのレコ発ライブになんとかして行きたいとおもっています。その日はファーストの「Raven」からの曲も演奏するようなので楽しみです。
新宿タワーレコードのエレクトロニカ関連のフロアで強力にプッシュされていたSOARING。よいです。

Kijaku
SOARING
Kijaku
曲名リスト
1. Night Parade
2. Ship
3. bamboo
4. river
5. go anywhere
6. prelude
7. Rondo
8. heart
9. Picture at park
10. Universe

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1曲目「NIGHT PARADE」を試聴して、ひさびさに背筋に電気走りました。琴線に触れた。泣きたくなった。YouTubeの動画も素敵です。





これ、よくないですか。いいですよね。いや、ぼくは何度も聴き直してしまったなあ。ビートルズのディア・プルーデンスを彷彿とさせる半音階で下っていくギター。きらきらしたエレピとボイスをサンプリングして散りばめたイントロ。そして中間部ではベースが高音でメロディックに歌っています。

アルバムのなかでは、1曲目のほかに4曲目「river」はベースラインが気に入りました。輝いた音のファンタジックな音の世界が拡がります。アコースティックギターの音からはじまる9曲目の「Picture at park」のノスタルジックな感じもいい。アレンジがいい。それから、この曲のようなルートを外したベースが好みです。

アルバム購入者特典で、3月22日のインストアライブの引き替え券もいただきました。ミニライブ終了後にはアルバム未発表曲2曲入りのCD-Rもいただけるらしい。これは行きたい。

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昨日、かつて勤めていた会社の上司にお会いしたあと、久しぶりに新宿のタワーレコードに行って試聴タイムに耽りました。エレクトロニカ関連の棚のアルバムをじっくりと聴き込み、2枚を購入。

1枚目はMint Julep / Save Your Season。

Save Your Season
Mint Julep
Save Your Season
曲名リスト
1. Chasing the Wind Catching the Shadows
2. Aviary
3. Days Gone By
4. Save Your Season
5. To the Sea
6. Cherry Radio
7. No Letting Go
8. Stay
9. Time Is Distance
10. Why Don't We

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ジャケットでは次のように謳われています。

ゴールドムンド/ヘリオスとして人気のキース・ケニフと彼の奥さんのホーリーによるユニット ミント・ジュレップ。エレクトリック・シューゲイザーの最高傑作の誕生です!

ぼくの感覚ではエレクトリックな印象はあまりないのですが、確かに遠くに響くようなギターはシューゲイザーです。国内盤は、モグワイ/ウルリッヒ・シュナウス/ヘリオスによるリミックスを3曲収録。モグワイとウルリッヒ・シュナウス好きな自分にはたまらないですね。うん、確かに彼らに近い音作りという気がします。

ささやき系のボーカルがポップです。おもい出したのはスクール・オブ・セブンベルズ。あの系統の音楽が好きであれば、聴いてみる価値はありそう。

おススメは、2、4、6、8~10曲目。4曲目はアルバムタイトルの曲ですが、奥行きのあるシンセとシューゲイザーのギターによる音作りがノスタルジックです。ベースのシーケンスも気持ちいい。6曲目はウルリッヒ・シュナウスという感じでしょうか。ボーナストラック、ウルリッヒ・シュナウスRemixの11曲目の浮遊感もいい。

YouTubeから2曲目「Aviary」。

BOOKS

以下のムックおよび書籍で原稿を書かせていただきました。

4800249368天皇家の食卓と日用品 (TJMOOK ふくろうBOOKS)
宝島社 2015-12-04

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4800246660月とこよみの本
林 完次
宝島社 2015-09-18

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詩の電子書籍です。

B00CPQ6MM2天秤座の彼女 (ポエムピース電詩文庫)
マツザキヨシユキ 外岡浩
株式会社ソーセキ・トゥエンティワン 2013-05-08

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B00CXACOIG小峰に纏わりつくネコ (ポエムピース電詩文庫)
マツザキヨシユキ 外岡浩
株式会社ソーセキ・トゥエンティワン 2013-05-20

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DTMアーカイブス



自作曲弾き語り

ネバー・エンディング・ストーリー(THE NEVER ENDING STORY Cover)